「一人の人間を生み、養い、
社会の中で自立した一人になるまで育てる」
これが親の役割です。
人間として最も純粋な努力と能力が必要とされる、立派に独立した
ひとつの事業です。このコミュニケーション訓練が【親業】です。
子供を育てるのに親は自分の親から伝えられた体験と、様々な情報・知識に揺れながら試行錯誤を繰り返し、揺れや不安のなかで過ごす時があるでしょう。そんな暗闇に手探りしている親たちにひとつの方向が示されるようになりました。------それが親業訓練講座です。
1962年、米国の臨床心理学者トマス・ゴードン博士(1918-2002)によって始められた、親子関係を改善し、温かく健全な家庭を築き、子どものすこやかな成長を実現する為のトレーニングです。カウンセリング、学習・発達心理学、教育学、行動科学の研究成果を基礎にしています。
親業訓練の理念は、親子の間だけではなく、すべての人間関係に共通することに基づき、「自己実現のための人間学」、「教師学」、「看護ふれあい学・介護編」があります。こうした訓練プログラムは、現在世界40カ国で実践されています。
ゴードン博士は、これまで臨床心理学者が独り占めしていた臨床心理学の概念やモデルをビジネス業界を始めとする一般人に開放したことを高く評価され、1997年からの3年間に渡りノーベル賞受賞候補にノミネートされました。
子どもの心を理解し、話の通じ合う、
あたたかい親子関係をきずくことを目的にした訓練です。
どなたでも参加できます。
<全24時間>
一般講座修了者対象の講座です。親業を更に学び、
深めることを目的としています。 <全17時間>
一般講座修了者対象の講座です。一般講座で学習した概念を深く理解し、
自分のものとして使えるように、また、自己理解を深めるための訓練です。
<全33時間>
子育ての目標を確認しながら、親子のコミュニケーションについて学びます。
親を育て、子育てを支援するプログラムです。<全6時間>
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-22-8 名取ビル9F (土日祝日は休み)
協会ホームページ :http://www.oyagyo.or.jp/
1980年 日本で最初に「親業訓練」を行なったのは
『親業』(写真・右)の
翻訳者で親業訓練協会・現会長の近藤千恵さんです。
2005年、親業訓練協会は創立25周年を迎えました
■3歳の息子が保育園へ行くのを嫌がり、毎朝泣いているのを無理に連れて行くのにクタクタになっていた。そんな時、この講座を知り受講しました。
初日、「この講座を受ける動機は?」と聞かれ「3歳の息子に問題があり、何とか私がその息子を変えたい。」と言っていた。それが2回、3回と受講が進むにつれ、息子に問題があると思っていたのに、いつの間にか“私に問題がある”ことに気づいた。講座を受ける標的が息子から自分に変わっていった。今までの育児をふりかえり、反省と後悔の日々が続き、自分という人間がイヤというほど見えてきた。子どもに対して“ごめんなさい”とい頭を下げたい思いでいっぱいだった。能動的な聞き方、わたしメッセージと進むにつれ、受容できない子どもの行動に対して、怒りを抑えながらわたしメッセージを上手に使おうと焦り、うまくいかずイライラする日々が続いた。
先生が「子どもはお母さんを困らせようと思って行動しているのではない。子どもが受容できない行動をしているとき、“なぜこの子はこんなことをするのか?”と自分の行動を振り返りなさい。その行動は子どもが親に送っているサインですよ」とおっしゃった言葉に、今まで心の奥につかえていたものがいっぺんに吹き飛んだ。
子どもの心は正直でまっすぐだ。だから親との衝突は起こる。だけど、子どもがしている行動の裏には必ず親に伝えたい本心があることに気づいた時、自然と怒りが消えていった。ほんのちょっと考え方を変えるだけで、こんなにも肩の力が抜けて楽になった。今、講座を終えて“育児は楽しいんだよ”、“子どもって本当にかわいいね”ってみんなに伝えたい。機会を与えてくれた親業講座は、これから先の育児において素晴らしいものになることと思います。
■これまでは、自分の考えを押し付けていたことに“ハッ”と気づきました。“なぜ、わかってくれないのだろう?”と相手を責める気持ちのほうが強く、自分自身のことを見つめていなかったと思います。思い通りにことが進まないとイライラしていたのは自分のせい?とあらためて自分を見つめる良いきっかけになったと思います。